tsubuyaki622の日記

母の闘病記

警察に医療事故被害相談(2)

       

 警察に医療事故被害相談(1)からつづく

 


     ≪≪≪専門医10人の証言を≫≫≫



一通り説明を終えたところで、どうしたら被害届を受け取ってもらえるかと尋ねてみたところ刑事は、


『相談者である私が、まず確かに医療事故であると、裁判で証 

 言してもらえそうな専門医10人を選ぶ。』

『次に10人の専門医の元に私自身が出向いて個々に面談し、

 間違いなく裁判で証言してくれるか確認する。電話ではだ

 め、面談が条件。』

『10人の専門医の確約が取れた後に、刑事がもう一度、医師

 一人一人に直接面談して再確認する。』


とのご高説を賜った。しかと拝聴させていただいた。


刑事が面談する場所は聞かなかったが、当然医師に警察署に来てもらって、刑事が面談することになるのだろう。刑事は貴重な税金の無駄遣いを極力避けたいと考えているようなので、自身が医師のもとに出向くことはないだろう。


いやはやとんでもなく現実離れした要求で、到底達成困難なものである。どういう心理状態だと、こういう正気の沙汰とは思えないようなことを平気で口に出せるのか。正気でないとしたら、一体なんなんだ。


警察は証人集めで何かしてくれますかと尋ねたところ、無いの一言。すべて自分でやる様にとのこと。


要するに越えられないほどハードルを高くして、諦めて引き下がらせようということである。


どのように説明、説得しようと、既に医療事故として扱わないと警察が決定しているのだから、一切協力する気はないということだろう。


だいぶ時間を費やしたので、ひきあげることにした。碑文谷警察署を出たところで時計をみたら、午後5時10分前だった。正味3時間半の相談も被害届の受理には至らず。



       ≪≪≪松崎圭祐医師のネット記事≫≫≫



刑事の要求通り、10人の専門医を集めるのは現実問題としてできっこないので、専門医が腹水抜きについてどのように考えているかを知りたいと思い、ネットで検索を試みたところ、都内豊島区要町病院腹水治療センター長の松崎圭祐医師が、腹水抜きについて数多くの貴重な記事を書いているのに気づいた。


2017年10月16日に検索した松崎圭祐医師の、ネット記事を簡単に紹介したい。詳しくは【病院の闇(2)】2015年4月25日のあたりを見ていただきたい。


雑誌社やタブロイド紙の記者が松崎圭祐医師に直接インタビューしてまとめた記事を、ネットに転載したものである。記事には松崎圭祐医師の写真と名前が明記されており、松崎圭祐医師の略歴も記載されていて、ご本人の見解として信頼できる記事である。


各種媒体に掲載された松崎圭祐医師の記事は私が集めただけで合計10編ほどあり、腹水抜きの問題点、注意点について詳しく解説されている。


松崎圭祐医師は、自ら開発した『KM-CART法を使った腹水治療で、5年足らずで4000例(2016年8月まで)』におよぶ実績があり、この分野の第一人者と目されている。


松崎圭祐医師の記事の一部を以下に引用する。

『腹水を抜いてただ廃棄』するだけでは、『体力維持に必須のアルブミン(栄養分)』や『グロブリン(免疫関連物質)』等のタンパク質も腹水と一緒に抜き取られてしまうため、『急速に患者の体力が低下』して『全身状態が悪化』し、さらに腹水が溜まりやすくなるという悪循環を招き、『死期を早めるだけ』なので、腹水を抜いてただ捨ててはいけないというのが現代医療の常識である。



       ≪≪≪碑文谷警察署に電話で相談≫≫≫



10人の専門医を集めろと刑事は言ったが、私を諦めさせるのが目的であって、そんなことどだい無理なことは刑事自身も理解していたであろう。


松崎圭祐医師は、10人の専門医に代わるというより、なまじな専門医10人を合わせたより、はるかに経験豊富な専門医であることをネット検索で知ったので、松崎圭祐医師のネット記事を用意した。


2017年10月5日の被害相談では、内臓損傷が母の死因であるという点に、刑事が疑問を呈したので、死因となった可能性があると、やや主張を後退させ、その他の部分もいくぶん内容を修正して、新たに被害届をまとめ直した。


2018年1月12日、碑文谷警察署の先日の刑事に、腹水抜きの経験が豊富な専門医の記事を用意したので、再度医療事故被害相談に伺いたいと電話した。


刑事は例によって10人の専門医が集まったのかと聞いてきたので、それに代わる経験豊富な専門医のネット記事で説明したいと言うと、ネット記事は信頼できないからだめだといって、あくまでも10人の専門医にこだわる姿勢を崩さなかった。



       ≪≪≪金が目的ですか≫≫≫



前回と異なり、今回はどう説得しようにも梃子でも動こうとしない。私の執拗な食い下がりに業を煮やしたのか、

『金が目的ですか。』

『病院を潰したいのですか。』

と強い口調で問い返してきた。


身を挺してでも、東京医療センターを守るんだという気迫を十分に感じ取ることができる言葉であった。ずばり本音が出た言葉であろう。まるで番犬だ。


『金が目的ですか。』は、警察は母の医療事故が確定した事実であると認めたうえでの言葉であろう。


私は医療事故があったと話してはいるが、これはあくまで私の一方的な申し立てであって、警察の立場としては、捜査したうえでなければ確定した事実として認定できないはずである。


確定した事実でなければ、まずは私に医療事故があったと主張する根拠となる証拠を提示させ、それを基に捜査して、事実であるかどうかを判断するのが筋道であろう。


それを一気に飛ばして、医療事故があったという前提に立っているから、医療事故を補償する金の話に飛んだのであろう。


こうもあっさりと医療事故の存在を認めてくれるとは、ありがたい限りである。



   ≪≪≪病院を潰したいのですか≫≫≫



『病院を潰したいのですか。』も、まったく同じロジックで説明することができる。


母の医療事故が表沙汰になれば、東京医療センターが潰れるかもしれないと刑事は真剣に考えていたのだろう。


さきほども言ったように、医療事故があったというのは、私の一方的な申し立てであって、警察は医療事故の事実関係を把握していたわけではないはずである。


まずは私に医療事故があったと主張する根拠となる証拠を提示させて、それを基に捜査して、事実であるかどうかを判断するのが筋道であろう。


それをいきなり、『病院を潰したいのですか。』と聞いてきたということは、警察は医療事故の事実関係を既に把握していて、この件が表沙汰になったら病院が潰れるかもしれないと考え、《咄嗟に問わず語りに、》

『病院を潰したいのですか。』と言ったのであろう。


結局、刑事に面会を拒絶されてしまったが、警察の手の内を知ることができる、素晴らしい機会であった。

 

 


≪≪≪碑文谷警察署は医療事故を把握≫≫≫



2017年10月5日に被害届を出しに行った時の、

『死んでしまった人間を、今さらどうしようと言うんです

 か。』


という刑事の言葉。


2018年1月12日にもう一度被害相談に伺いたいと電話した時の、

『金が目的ですか。』

『病院を潰したいのですか。』

と言った刑事の言葉。


これら2度の刑事の言葉が、警察がどの程度母の医療事故の内容を把握していて、どのように処理するつもりでいたかを窺い知る糸口となってくれた。ツッコミどころの多い言葉である。


研修医の自殺捜査で、警察は精神疾患を患っていた研修医が、母の医療事故に深く関わっていたことを知って、事の重大さを認識していたが、当事者である研修医が自殺してしまったので、医療事故の存在をうやむやにして、捜査を終えたのであろう。


医療事故の事実を把握しながら、捜査に着手しなかったのであれば、その態様は職務怠慢、放棄以外のなにものでもなく、看過できるものではない。


病院が潰れるかもしれないと刑事が心配する程の医療事故の存在を知りながら、警察が握りつぶして捜査しなかったのは、都民に対する重大な背信行為ではないか。


個人の被害者の存在には目をつむり、加害者である東京医療センターのような大病院が起こした医療事故には、見て見ぬふりをする警察の対応には疑問を禁じえない。


東京医療センターと碑文谷警察署の特殊な関係は外部からは窺い知ることができないが、なにか不明朗なものがあるように感じられる。


私個人の力では、残念ながらこれ以上両者の関係について調べを進めることはできない。

 

 

      警察に医療事故被害相談(1)~(2) 完

 

 

詳しくはオンラインストレージDropbox「闘病記」フォルダ内pdfファイルを御覧ください。

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