東京医療センターの重大医療事故 ★問題点整理★(2)
≪≪≪メインの腹水溜まりの腹水が全量流出≫≫≫
5月8日、病室消灯後の午后10時から45分くらい、主治医が病室に現れ、
≪一番入ってほしくない路線に入ってしまった。≫
≪全部とるのはまずいが、結局全部抜くことになってしまった。≫
と母に語った。
[2015-05-20 母のメール]
『一番入ってほしくない路線』とは、『内臓損傷という一番どころか絶対に入ってはいけない路線』に入ってしまったということである。そのうえ、全部抜くのはまずいと言っておきながら、結局メインの腹水溜まりの腹水が全量抜け出てしまった。
こうした重大事態に陥ったにもかかわらず、主治医は必要な処置を施そうとしないどころか、母のおかれた状況について、母や家族にまともに説明をすることもなければ、誠実に今後の見通しについて語ることもなかった。
深刻な事態に陥ったことの状況説明もなければ、なんの救急処置も施さないというのは、まことにもって無責任かつ不誠実きわまりない対応で、医師としての説明責任を放棄し、告知義務も果たしておらず、医師の倫理規範に著しく反した許しがたい行為である。
≪≪≪腹水抜きの問題点≫≫≫
都内豊島区の要町病院腹水治療センター長の松崎圭祐医師は記事のなかで、腹水が2L未満の少ない状態での腹水穿刺は危険で、腹部膨満感の緩和効果も乏しく、かえってその後腹水抜きを繰り返すことになって、死期を早めることになると述べている。
精神疾患に伴う抑うつ状態にあって、注意力が減退していた研修医に、腹水穿刺を任せきりにしたため、700mlで自然流出が止まるまで放置して、内臓を損傷したのみならず、主治医から与えられた1000mlの目標めざして、さらに(穿刺針の)向きや深さを変えたり、シリンジ(注射器の筒)で陰圧かけて、遮二無二腹水を引き抜こうしたことで内臓の傷口を広げてしまった。
4月22日に主治医が危惧したことが、研修医の常軌を逸した無謀な医療処置で不幸にも的中してしまい、腹水穿刺針に近い『肝臓・小腸に損傷を与えてしまった』。
精神疾患を患っていた研修医を、リスクを伴う医療処置に従事させたということは、東京医療センターの管理体制に重大な欠陥があることを示している。
そもそも腹水を抜かなければならないほどの緊急性、切迫さもない状況下で、主治医が1700mlと僅かしかない腹水を抜こうしたことが、取り返しのつかない事態を招く結果となった。
1700ml程度の腹水量にもかかわらず、腹水穿刺という立ち入るべきでない領域に、敢えて踏み込んだ主治医の判断は、異常で完全に間違っており、生じた結果に対しては全面的に責任を負う必要がある。
主治医の背後には影の主役、黒幕の元看護師長がいて、腹水穿刺に誘導したが、当事者以外にはその存在すら分からない。実に巧妙に姿を隠している。
≪≪≪腹水抜き後の体調≫≫≫
2015年5月9日、腹水を抜いた翌日には、こんどは別のところが痛くなってきて、お腹が前より膨らんできたと母が言いだした。これ以降、腹部は徐々に膨らんでいった。
腹水穿刺で内臓損傷したことで、腹水穿刺する前以上にお腹が膨らんできた。腹水を抜けば、一時的なりともお腹が楽になるはずなのに、腹水を抜いた翌日には以前にも増して膨らんできたということは、間違いなく内臓を損傷したことが原因である。
2015年5月18日の母のメールには、
≪この頃とてつもなく体調が悪く≫
≪帰宅(退院)する前から、他の按配がもっと悪くなり≫
≪足の浮腫みがひどく象の足、よたよたと歩くのも大変≫
≪刻一刻膨らんでくるお腹が、もう苦しくて早く終りにしたい≫
と書かれている。
≪≪≪訪問医の反応≫≫≫
2015年5月13日、訪問医の診察で、
≪(腹水を)全部とるのはまずいが、結局全部抜くことになってしまいました。≫
と主治医が語った内容を話したが、
≪思ったよりたくさん抜きましたが、今後また貯まってくる≫
と答えただけである。
[2015-05-13 診療レポート]
腹水が全量流出したということは、医師であれば間違いなく内臓を損傷していると容易に想像がつくはずである。内臓損傷は腹水全量抜き以上に致命的である。
重大な事態に至っていると分かっていながら、母の置かれた状況についてなんら説明することなく、たいしたことないような言い方をしている。
訪問医は医師として、訪問医としての説明責任、告知義務をしっかりと果たしたとは到底言えない。
訪問医はこの後も母が亡くなるまで計4回訪問診療に来宅しているが、腹水の全量流出と内臓損傷が体に及ぼす悪影響についてはなにも説明していない。
≪≪≪結膜下出血≫≫≫
2015年5月13日、朝起きたら両目が真赤に充血していたので、東京医療センターの眼科を予約外で受診、結膜下出血と診断。
白内障の手術は、2月24日と3月3日で、二月半後の5月13日の両目充血に、白内障手術が直接関係していたとは到底考えられない。
明らかに内臓損傷と腹水の全量流出の悪影響が、両目の充血として現れたと考えられる。
≪≪≪体水分率80%に急上昇≫≫≫
2015年5月13日夜、両目の充血と歩調を合わせるように、タニタ体重計の体水分率データに異変が現れ始め、普段は50%程度なのが、急に80%あたりまで急上昇した。
両目の充血といい、体水分率の50%から80%への急上昇といい、明らかに体に異変が生じている現れである。原因としては、メインの腹水溜まりの腹水がすべて流出してしまったこと以上に内臓損傷が強く疑われる。白内障手術が影響して体水分率が急上昇することなどありえない。
≪≪≪不可解な卵巣癌末期診断≫≫≫
2015年5月18日の『退院サマリー』で、降って湧いたように『卵巣癌末期』と診断されている。なにを根拠に『卵巣癌末期』と診断したのか。
2013年6月11日に主治医は『インフォームド・コンセント』に、
≪卵巣癌と診断が確定した訳ではない≫
≪卵巣癌の診断は手術で摘出したものを病理組織診断することで診断となる≫
と書いているが、母は手術を受けていないので、『卵巣癌の疑い』のままである。
『退院サマリー』での『卵巣癌末期』の診断は、医師にとっては禁じ手の極めて悪質な『カルテの虚偽記載』にあたる。主治医は取ってつけたようなデタラメな診断をしている。『カルテの虚偽記載は医師法違反』であり、厚労省から行政処分されよう。
[2015-05-18 退院サマリー]
主治医が2年前に下したclassⅢの診断は以後一度も変更されていない。つまりclassⅢのままということである。
≪≪≪捏造、でっち上げ診断≫≫≫
主治医は『内臓損傷を卵巣癌末期にすり替え』て、事実に反する診断を『捏造』した『でっち上げ診断』をしている。
メインの腹水溜まりの腹水を全量流出させてしまったうえに、内臓を繰り返し損傷したことで、死期も近いと考え、『卵巣癌の疑い』のⅢ期から末期へ、急遽『前倒しで二階級特進』とした。なんという『姑息な帳尻合わせ』なことか。卑怯者。
診断の捏造は明らかに『医師の倫理規範に反する悪質、悪辣な禁じ手』であり、主治医の『医師生命に関わる重大な背信行為』である。
≪≪≪主治医、『再度腹水穿刺必要』≫≫≫
2015年5月20日、主治医はカルテに、
≪今後近いうちに再度腹水穿刺必要となる可能性高い≫
≪苦しくなれば連絡を→そしたら入院穿刺ドレナージを≫
≪厳しい旨、予後が月単位であること、夏はこせない可能性がある≫
と書いている。
[2015-05-20 15:33 主治医カルテ]
メインの腹水溜まりの腹水を全量流出させて、内臓を損傷しているのに再度腹水穿刺必要とは、主治医は正気か。母を死なせるつもりか。なんと恐ろしい鬼畜の医師であることか。医師としての基準に満たない医師未満の落第医師である。
主治医は、腹水穿刺を繰り返せば急速に体力が低下し、全身状態が悪化して、死期を早めるだけということをまったく理解していない。理解していれば、メインの腹水溜まりの腹水を全量流出させ、内臓を損傷したばかりなのに、さらに『今後近いうちに再度腹水穿刺必要』などとは書かないだろう。
腹水穿刺を繰り返せば、死期を早めるだけであると理解していなかったのなら、完璧に医師失格である。すみやかに医師免許を返上すべし。
主治医は内臓損傷が原因であると認識していながら、責任逃れから母にも私にもいっさい説明しようとしなかった。医師の倫理規範に反した卑劣で卑怯な医師である。こういう医師は早々に医学界から退場させたい。
≪≪≪病理組織診断報告書≫≫≫
2015年5月20日に、5月7日の腹水セルブロックの『病理組織診断報告書』を主治医が読み上げた。
≪組織学的にはクロマチンが増量し腫大した核、明瞭な核小体を有する細胞が小型の
乳頭状様小集塊又は孤立性に多数認められます。≫
≪低分化の腺癌です。卵巣の漿液腺腫瘍の可能性が示唆されるものの、部分的にTTF-
1が陽性を示すため、肺や甲状腺の検索が望まれます。≫
≪≪≪突発的で不可解な余命宣告≫≫≫
2015年5月20日、腹水抜き後初めての診察で、主治医はパソコン画面の方を見ながら、母や私には眼もくれず、表情を変えることもなく素人にはチンプンカンプンな専門用語が羅列された、『2015-05-20病理組織診断報告書』のプリントを淡々と読み上げ、
≪ぶっちゃけて言うと、この夏は越せない、余命は後3カ月です。≫
と、突如宣告。
余命宣告は当初母一人に行われたが、『びっくりした』母が慌てて待合室に出てきて、『大変なことになった』から『一緒に話を聞いて』と、私を診察室に招き入れ、再び宣告を受けた。
母の驚き方からも、自身が余命宣告を受けるような、重篤な健康状態にあるとは思ってもいなかっただろうし、主治医からも重篤な状況で余命幾ばくもないとの説明は、これまで一度も受けていなかった。
通常、余命宣告をする時は、家族付き添いで診察を受けるよう、前もって伝えるはずである。主治医の対応は異質、異常で理解しがたい。
2015年5月8日のメインの腹水溜まりの腹水の全量流出と内臓損傷を経て、僅か22日後の5月20日に突然の余命3カ月宣告。
主治医は余命3カ月と宣告したが、宣告後わずか一月で亡くなっているので、実際は余命1カ月であった。
余命宣告の際は、病名も告げずに余命3カ月と言った。『卵巣癌の疑い』が原因ではないと分かっていたから、『卵巣癌の疑い』という言葉をあえて避けている。
≪≪≪医学的合理性に欠ける余命宣告≫≫≫
事前に何の予兆、予告もなく、いきなり余命3カ月というのは、突発的な内臓損傷という不都合な事態に遭遇して動転、動揺した主治医が、隠蔽を目的に『卵巣癌の疑い』にかこつけて『でっち上げた』『まやかし診断』である。そもそも『卵巣癌の疑い』の段階で余命宣告などできないのではないか。
余命宣告をする場合、医学的見地からいって余命1年、余命半年、余命3カ月と順次宣告期間が短くなっていくものであるが、事前になんの予兆、予告もなく突発的に余命3カ月、実際は余命1カ月宣告をしたということは、『卵巣癌の疑い』ではなく『内臓損傷が原因』であると白状したも同然である。
メインの腹水溜まりの腹水全量流出で、内臓損傷の事実が露見して外堀が埋まり、突如余命3カ月、実際は余命1カ月宣告をして、内臓損傷の事実を実質的に認めたことで、内堀まで埋まった裸城で主治医は籠城。どうだ進退窮まったか、主治医。
読んで聞かせたところで理解できないような、専門用語が羅列されただけの『病理組織診断報告書』を、余命宣告の前にわざわざ読み上げたのは、もっともらしい理由づけとして余命宣告の根拠にしようと考え、『目くらまし』に使ったにすぎない。
≪≪≪麻薬使用開始≫≫≫
2015年5月23日、訪問医院長が、『痛み止め』ですとだけ言ってフェントステープ1mgの処方箋を置いていったが、近所の薬局で購入する際、これは『麻薬』ですから患者以外は、絶対に手に触れないようにと、厳重に注意された。
麻薬を処方するのに、医師は麻薬について何も説明しなくてよいのか。麻薬という言葉すら使っていない。薬剤師が説明すれば済むことなのか。ルーズ過ぎると思う。
訪問医院長はアルバイト勤務の訪問医からの報告で、腹水の全量流出と内臓損傷に伴う体調悪化であると分かっていたはずなのに、痛み止めの『麻薬』を処方しただけで、母がおかれた状況についてまったく説明しようとしなかった。医師の説明責任、告知義務はどこへいってしまったのか。
訪問医院長と訪問医は、東京医療センターとの間の『患者斡旋の依存関係に伴う忖度』から、へたに動けば厄介なことになると考えて、事なかれ主義に徹し、波風立てずに流れに任せて、傍観を決め込んだようだ。はっきり言って無責任であり、誠実さに欠けていた。これで訪問医として責任をまっとうしたといえるのか。
2015年5月24日、フェントステープで母の体調が一転して良くなる。
≪≪≪体重、体水分率の推移≫≫≫
2015年5月26日、フェントステープの効果が出て体調絶好調で楽になる。タニタ体重計で測定した体重と体水分率のグラフにもはっきりと現れている。
[2015-05-26 体重、体水分率図(タニタ体重計で測定)]
2015年4月1日にメインテート(降圧薬)、4月6日にシベノール(抗不整脈薬)をそれぞれ半減したが、体重は45kg台から少しづつ増え始めた。4月22日にエリキュース(抗凝固薬)を含めた心房細動治療薬3薬すべての服用を止めても47kg台からさらに増え続けた。
2015年5月8日にメインの腹水溜まりの腹水を全量抜き取った際の内臓損傷の後も、体重は増け続けて50kg台に至った。5月23日にフェントステープを貼ったところ、体重は急減し44kg台で落ち着いた。
2015年5月13日朝、両目が真っ赤に充血するのと機を同じくして、体水分率が50%台から急上昇して80%を超えた。5月23日にフェントステープを貼ったところ、急減して元の50%あたりで落ち着き、同時に体重も劇的に減り本来の体重に戻った。
2015年5月27日、主治医の最後の診察。次回の診察は母の意向で、できるだけ先に延ばして7月8日で折り合う。ただし主治医からは4週間後の6月24日に電話で体調を報告するよう求められたが、その前の6月22日に母は息を引き取った。主治医は7月8日までもたないと考え、その前の6月24日に体調を報告するよう求めたのであろう。
≪≪≪体調急速に悪化≫≫≫
2015年6月3日、訪問医が、
≪お腹全体の痛みが強くなっているので、フェントス(テープ)自体を2mgに増量≫
した。
2015年6月4日、フェントステープ増量の効果はほとんど無く、食欲も無くなる。
2015年6月6日、体調最悪、強い吐き気を感じる。食事ものどを通らず、水もほとんど飲めなくなった。自力で入った最後の風呂。
2015年6月9日、自力で最後のシャワーを浴びる。紙オムツを使い始める。
この先はもう急坂を転げ落ちるように衰弱が進んでいった。
≪≪≪今月一杯もたない≫≫≫
2015年6月10日、訪問医が往診の帰り際に、母は『今月一杯もたない』と私に告げた。
≪≪≪訪問看護を受け始める≫≫≫
2015年6月13日、訪問看護と訪問入浴を受け始めた。
2015年6月15日、介護認定員が来宅。『要介護3(1~5)』と認定された。
2015年4月16日の『要支援1(1~2)』から、僅か二月後の6月15日には『要介護3(1~5)』へと4段階も悪化した。もちろんメインの腹水溜まりの腹水全量流出と内臓損傷が原因である。『退院サマリー』の『卵巣癌末期』というのは悪辣で狡猾な主治医による『病名のすり替え』にすぎない。
2015年6月17日に訪問医に、要町病院のKM-CART法で腹水を抜くことについて相談したことに対し、翌6月18日に訪問医院長から、
≪今そんなこと(腹水抜き)したら死んでしまうよ≫
と言われた。
訪問医も訪問医院長も、腹水穿刺でメインの腹水溜まりの腹水が全量流出してしまったことで、必然的に内臓を損傷していると理解していたから、ここで腹水を抜くのは無謀の極みで、単に死に追いやるだけとはっきりと認識していた。
それにもかかわらず、私には理由を一切説明しなかった。これは明らかに説明責任の放棄と告知義務違反であり、医師としての責務を果たしておらず、無責任で不誠実な態度である。
葬儀の5日後の2015年7月4日に焼香に来宅した訪問医院長は、
≪早く忘れたほうがいいですよ。≫
と言ったが、意味するところは、
『今回の件は、早く忘れてください。』
ということだろう。忘れることはできない。
≪≪≪主治医、腹水穿刺を繰り返すつもり≫≫≫
主治医は2015年5月7日,8日に腹水穿刺した後、5月20日のカルテに『苦しくなったら入院穿刺ドレナージを』と書いている。
腹水穿刺で内臓を損傷したと知りながら、腹水穿刺を繰り返すつもりでいた。主治医のあまりに未熟で無謀な考えは、医師ではなく野蛮人の発想。
内臓損傷で苦しんでいるのに、腹水穿刺を繰り返すなど『狂気の沙汰』だ。そんなことしたら訪問医院長が言うように、間違いなく死んでしまう。
主治医は自身が指揮、指導した腹水穿刺で、研修医が内臓を損傷させた事実を覆い隠し、あくまで『卵巣癌の疑い』で腹水が溜まってくると言い繕ろって、腹水穿刺する愚行、蛮行を繰り返そうとした。
内臓を損傷しているのに、腹水穿刺を繰り返せば確実に死期を早めることになる。これはもはや医療犯罪に相当する悪質、悪辣な所業であり、医療行為であると言い逃れすることなどできない。主治医のようなヤブ医者にかかると『医師免許が殺しのライセンス』になる証左である。
≪≪≪『卵巣癌の疑い』のⅢ期で死亡≫≫≫
2015年6月に入って、日々急速に体力を消耗していき、寝たきりの状態が続いたが、とうとう2015年6月22日朝、自宅で帰らぬ人となった。余命は主治医が宣告した3カ月ではなく、たったの1カ月であった。
腹部は『bの字』のようにへそから下が極端に膨らんだ異様な姿であった。
『卵巣癌の疑い』のⅢ期による死と考えるには、あまりに突発的で急激な衰弱のしかたで、どう考えても不自然で不可解な病状悪化であった。
何かあったら元看護師長に連絡するようにと、日頃母から言われていたので、すぐに向かい住む元看護師長に診てもらい、解剖を主治医にお願いする旨伝えた。このあと訪問医院長に連絡した。
訪問医院長は死亡診断書を書くにあたり、病名は何ですかと聞いてきた。いくらなんでも1年半も訪問診療をしていて、病名は何ですかはないでしょう。真の死因が『卵巣癌』ではないと分かっていたから、『ためらいと後ろめたさ』を感じて、少しでも責任を回避したかったのではないか。
≪≪≪解剖依頼≫≫≫
訪問医院長が帰った後、東京医療センター産婦人科の主治医に連絡したが、席を外しているとのことで、折り返しの電話をお願いした。
主治医からの電話を受け、かねてより母が主治医と約束していた剖検をお願いした。
母は『卵巣癌の疑い』の早い段階から、『今後の医学の進歩に役立ててほしい』と考え、死後の剖検を主治医に頼み、主治医も快諾していた。母は親しい知人には死後に解剖してもらう約束をしてあると知らせていた。
主治医は元看護師長から既に母の死を知らされていて、解剖依頼への対応策を元看護師長と事前に話し合っていた。
≪≪≪主治医が解剖を拒絶≫≫≫
私の解剖依頼に主治医は即座に躊躇なく、
≪こちらで解剖するための手続きは煩雑で、ものすごく大変ですよ。≫
≪車の手配もありますし。≫
≪診察の際に話には出ましたが、正式に約束したわけではありません。≫
≪医学的には既に診断がついていることなのです。≫
≪いまさら解剖しても得られるものは何もありません。≫
≪解剖することに、何の興味も関心もないし、意味もないことです。≫
と冷淡、冷酷に言い放ち、いくらお願いしても取りつく島もない、一方的な拒絶にあって、不本意ながら解剖を断念させられた。
2014年8月8日の放射線科医から主治医への他科依頼返信には、
≪死後剖検のこともある様で、在宅死を希望されつつも、当院での剖検も希望されて
います。≫
と明記されている。一時的に治療を受けた放射線科医にさえ話しているのだから、2年にわたり毎月のように頻繁に診察していた主治医には、話好きな母のことだから当然はっきりと話していたし、決してほんの雑談程度のものではなかった。百歩ゆずって正式な約束がなかったとしても、遺族が解剖を求めたらそれに応えるのが主治医の責務であろう。
医学的には既に診断がついていると主治医は話したが、2013年6月11日の主治医によるインフォームド・コンセントには、
≪卵巣癌と診断が確定した訳ではない。≫
≪卵巣癌の診断は手術で摘出したものを病理組織診断することで診断となる。≫
と書かれている。主治医はかつて自身がカルテに書いたことと矛盾することを平然と口にして、言い逃れしている。
≪≪≪主治医の姑息な言い逃れ≫≫≫
母は腹水の細胞診は受けたが、手術を受けていないので摘出組織の病理組織診断はされていない。診断は未確定なのだから遺族が望んだ解剖で死因を明確にするのが主治医の務めであろう。
患者、遺族を欺く意図をもって偽りの説明をするとは、まぎれもなく悪辣、悪質、悪徳医師による背任行為である。
解剖しても得られるものが何もないというなら、そもそも解剖など必要ないということになる。解剖は死因究明を目的に行うものである。主治医は解剖が必要とされる意味をまったく理解できていない。これでよく医者が勤まるものだと、ただただ呆れるばかりである。ただの間抜けの大バカ者だ。
解剖することに、興味も関心も意味もないと言っているが、真意は解剖したら隠していた内臓損傷の事実が明るみに出て、すべてがばれてしまうから恐ろしくてできないということであろう。
主治医にとって解剖は、『パンドラの箱』である。だから絶対に開けてはならぬのである。開ければすなわち自身の医師生命の終わりを意味する。こんなレベルの医師の医師生命など早く終わった方が世のため、人のためだ。
母は自身の『卵巣癌の疑い』の症例が、今後の医学の進歩に少しでもお役に立てればとの思いで、主治医と解剖の約束をし、主治医も快諾していたのに、いざとなったらあっさりと約束を反故にしてしまうこの非情さ、冷酷さに無念の思いを禁じ得ない。
≪≪≪解剖拒絶した主治医のカルテ≫≫≫
解剖を拒絶された時点で、私には腹水の全量流出とそれに伴う内臓損傷が死因であるとの認識はまったくなく、母の遺言通り純粋に医学の進歩のための解剖と考えていたのと、母が亡くなった直後の落ち込んだ気持ちのなかで、冷静にものを考えることができなかったため、なにがなんでも絶対に阻止しようとする主治医の問答無用の頑強な態度に押し切られ、解剖を断念させられた。
2015年6月22日、主治医のカルテ。
≪2015/6/22自宅にて永眠されたと連絡あり≫
≪往診Drにて死亡確認していただけたとのこと≫
≪死因は病死で明らか、養子の方と相談し病理解剖は実施せずとした≫
遺族と相談し病理解剖は実施せずとあるが、相談などしていない。実に悔しいことに、ただ一方的に鉄壁の構えで解剖を頑なに『拒絶』されただけである。主治医は悪質、悪辣な『稀代の大ウソつき』である。
2013年6月に『卵巣癌の疑い』と診断されたが、手術をしていないので確定診断はついていないのに、『死因は病死で明らか』とは明らかにカルテの虚偽記載である。死因は不明なのだから、遺族の要請どおり解剖で死因を解明するのが主治医としての最低限の務めであろう。
主治医による2年間の『卵巣癌の疑い』の診察を通じて、ずっとclassⅢのままだったのが、腹水穿刺後初めての診察で、突如余命3カ月と宣告され、わずか一月後には死亡しているのに、死因は病死で明らかとはなんだ。病死ではなく研修医による内臓損傷死である。
死因は病死で明らかと書いているのは、正式に診断がついていないのと、後になって内臓損傷と判明した際に、カルテへの虚偽記載を問われて罰せられるのを避けるためだろう。死亡の事実を記載するのに病名を明記しない、あるいはできないのに、解剖を拒絶するとは何事か。主治医として実に悪質な責務の放棄である。
腹水穿刺後に病状が突然悪化した原因を、解剖で解明するのが医師の努めではないか。遺族も解剖を求めた。医師としての自覚が足りなさすぎるというよりは、ただ目と耳をふさいで頭だけでもどこかに隠したいというだけのことであろう。尻が丸見えだぞ、この大バカ者。
≪≪≪研修医、過労自殺≫≫≫
2015年6月22日に母が亡くなった20日後の7月12日に、研修医が過労自殺していたことを、2年後の2017年8月10日の労災認定報道で初めて知った。
主治医は、内臓損傷の責任をすべて研修医に押し付けて、厳しく叱責したであろうが、そもそも主治医が無謀で杜撰な腹水穿刺の実施を決めたことが内臓損傷のおおもとの原因である。
研修医が自殺したことで、内臓損傷の事実、責任を研修医とともに葬り去り、主治医は何事もなかったかのように医療業務に従事している。ずるいヤツというのはいつもこのようにうまく立ち回るものだ。
≪≪≪東京医療センターに医療事故調査依頼≫≫≫
2015年9月28日、東京医療センターに母の腹水抜きについて、医療事故調査を依頼。企画課員が『事故調査委員会を立ち上げて調査』すると応えた。
2015年12月15日、東京医療センターに医療事故調査の進捗状況を問い合わせた。企画課員は、産婦人科の主治医が『処置内容に問題はなかった』と言ったので、そのまま調査もしないで2月半の間放置していたと応えた。なんという無責任で愚劣な職員か。
医療事故でなければ、事故調査をしたが医療過誤は認められなかったといって、さっさと連絡してくれば済むことなのに、現実に医療過誤があったがゆえに対応に苦慮して、ずるずると2月半もの間放置していたのだろう。
企画課員が私への連絡をためらって、納得のいく理由説明もなく2月半も放置していたことで、東京医療センターは医療事故の存在を事実上認めたことになる。
東京医療センターに医療事故原因を究明する意志がないと分かり、東京医療センターに期待するのは諦めて警察に相談することにした。
≪≪≪碑文谷警察署に告訴状持参≫≫≫
2016年1月7日、警視庁碑文谷警察署に被告訴人を東京医療センター産婦人科主治医ほかとする告訴状を持って、医療事故被害相談に訪れた。
相談した刑事から医療事故の証拠となる解剖所見がないので、証拠不十分で告訴状は受理できないと告げられた。代替として担当医師による説明の場は設定できるとのことだったのでお願いした。
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